アメリカ遠征レポート Vol.2
メンバーたちの声
Jr. NBA 日本チーム JOMO CHALLENGE
アメリカ遠征レポート Vol. 1
By Daisuke Sugiura

今年で2回目となる「Jr. NBA日本チーム JOMO CHALLENGE」に選ばれた12人の選手たちが、2008年1月3日から6日までニューヨーク/ニュージャージーを訪れた。2度の選考会を経て日本全国の475人の中から選抜されたメンバーは、バスケットボールの本場・アメリカで数々のプログラムを堂々とこなしていった。

渡米2日目となった4日のハイライトは、ニュージャージー・ネッツのホームコートであるアイゾット・センターでの練習だった。

この日の練習には、元シカゴ・ブルズのメンバーであるロン・ハーパーが特別参加。マイケル・ジョーダンらと共にプレイしたハーパーが基本技術を指導し、日本チームはパス練習やシューティングなどのドリルを消化した。

 
ブルズとレイカーズでチャンピオンに輝いたロン・ハーパーが優勝リングを公開してくれた。
NBAE Photos
 
そして練習後には、ハーパーがブルズ、レイカーズでの現役時代に勝ち取ったNBA優勝リングを公開するサプライズ・プレイゼント。これには、選手たちだけでなく日本チームのコーチを務めた荻原美樹子氏(元WNBA選手)、大山妙子氏(元五輪代表)らJOMOバスケットボールクリニックのコーチ陣も興奮の面持ちで、小さなリングの周囲を選手、スタッフたちがしばらく取り囲んだ。

「一生懸命にトレーニングして、一生懸命に夢を見て欲しい。そうすれば君たちもいつかこのリング獲得に近づけるかもしれないよ」

最後にハーパーがそうスピーチして、夢のような90分間は終了。長旅の疲れも誰もが忘れ、コート上に笑顔ばかりが溢れた素晴らしい時間だった。

そしてこの日の夜には、日本チームのメンバーは同じ会場で行なわれたネッツ対ボブキャッツ戦を生観戦。ジェイソン・キッドビンス・カータージェイソン・リチャードソンら数々のスーパースターたちの競演をスタンドから見守った。

試合は期待通りの熱戦(102-96でネッツ勝利)となり、30得点を挙げたカーター、33得点のリチャードソンは得意の豪快なダンクを連発。「スター選手がいっぱいで迫力がある」「日本でも人気のあるビンス・カーターのプレイが見れたのが嬉しい」と、日本チームのメンバーも満足げだった。

こうして、文字通りNBAの頂点に間近で触れることができたこの日―――。選手たち、そして周囲のスタッフにとっても、決して忘れられない1日となったことだろう。

<ロン・ハーパー氏 特別インタビュー>

――日本の選手たちの印象は?

とても一生懸命プレイして、バスケットボールを心から楽しんでいる。バスケットボールはワールドワイドにプレイされているけど、子供たちがこのスポーツに取り組む姿勢は世界中のどこに行っても変わりないね。自分が若くひたむきだった頃の姿を思い出させられる。彼らと過ごす時間は私にとっても非常に貴重なものだよ。

――プレイ面では、日本の選手たちは基本がしっかりしていると言われます。今回のチームの選手たちからもそれを感じましたか?

その通りだね。彼らは正しいプレイの方法を知っている。シュートフォームが奇麗だし、基礎的なことを丹念に教えられて来たという印象を受けた。このチームにも素晴らしいシューターが4、5人いたけど、一方でパスも的確なことにも驚かされたよ。そして何より、選手たちはみんなこのゲームの楽しみ方を知っている。そういった基本の部分は、海を越えても変わらずに発揮できるものなんだね。

 
 
今回のメンバーに感心し、日本の子供たちへメッセージを送るロン・ハーパー。
NBAE Photos
――テクニック的には、同世代のアメリカ選手たちと比較してどうでしたか?

まったく遜色ないと思うよ。さっきも言ったようにシュート、パス能力はかなりのレベルだし、ドリブルのスピードも見事なものだった。何より感心したのは日本の選手たちはあの若さでチームプレイの意味を非常によく理解していると思える点だ。周囲を活かす術を知っている。確かにフィジカルの強さでは劣るのかもしれないけど、このチームワークの良さなら明日もアメリカチーム相手に良い試合が出来るんじゃないかな。

――それでは将来を考えたとき、体格に劣る彼らにはどういった練習が必要になってくると思いますか?

身長の低さ、身体全体の馬力といった部分は残念ながら変えようがない。その場合にはポジショニング、パスワークといった部分に磨きをかけ、オーソドックスな戦術を展開するべきだね。ただ今回見て来た限り、このチームの選手たち、指導者はそのことをすでに十分に理解しているように思える。これまで通りのトレーニングを続ければ、彼らには明るい未来が待っているんじゃないかな。

――最後に日本の子供たち、今回のプログラムに参加できなかった子供たちにも、メッセージをお願いします。

自分がやると決めたことには全力を尽くして欲しい。そして目標を高くもって欲しい。バスケットボールを上達したいなら、人に何を言われようと自分の夢を諦めないでください。「できる」か「できない」かなんて、周りの人が決めることではない。それは君自身が決めることなんだ。