San Antonio 85, Cleveland 76
パーカー&ダンカン、スパーズ初戦勝利に牽引!

Nathaniel S. Butler/NBAE/Getty Images
ポポビッチHCの下アシスタントを務めスパーズを知り尽くしているブラウンHC。この経験が勝敗をどう左右するかが注目である。

サンアントニオ、6月7日:
レブロン・ジェイムスが遂にファイナルの大舞台に立った。だが百戦錬磨の選手を揃えるサンアントニオ・スパーズが、レブロンをノックアウトした。

若きレブロン、NBAのファイナルにようこそとばかりに。

レブロンはスパーズの強固なディフェンスを切り崩す策が見つけられなかった。一方、ピック・アンド・ロールを展開したスパーズは、いつもの基本に忠実なチーム本位のプレイをして85-76とキャバリアーズを撃破。貴重なファイナル第1戦をものにした。

ティム・ダンカンが24得点、13リバウンド、5ブロック、トニー・パーカーも27得点、7アシストと奮闘。1999年以来の4度目の優勝を目指すスパーズは、ファイナルに初めて進出したレブロンとキャバリアーズにディフェンス・クリニックを見舞った。

テキサスだけでなく、アメリカのみならず世界中の目がレブロンに注がれる中、どんな場合でも奮起に失敗することはまれにしかない22歳のレブロンは、かつてないほど絶不調に終わった。

レブロンは決めたフィールドゴールは16本中わずか4本の14得点に終わり、6つのターンオーバーを犯し、44分の奮闘は疲労困憊の徒労に終わった。スパーズきっての名ディフェンダー、ブルース・ボウエンに牽引されたスパーズは、キャバリアーズの急上昇中のスーパースターを完璧に封じた。

「一人を抜いても、他の選手が出てくる。我々が勝つためには、僕がもっといいプレイをしなくてはいけない」とレブロンは自分の奮起が必要だと語った。

レブロンのファイナル初進出は、マイケル・ジョーダンがかつて見せた再現なるかと多くの人の注目を集め、ゲーム前数日、大いに盛り上がった。

しかしレブロンはジョーダン再現にはほど遠く、匹敵するような場面はなかった。エアー・ジョーダンはファイナル初の試合となった1991年6月2日のロサンゼルス・レイカーズ戦では、36得点を叩き出した。

7戦シリーズの第2戦は、同じくサンアントニオで10日(日)に行われる。第3戦、4戦、そして必要になれば第5戦が、クリーブランドで行われる。

ファイナル第1戦のスパーズのゲームプランは、レブロンに簡単には得点させないというものだった。ボウエンがレブロンをサイドラインに追い詰め、ダンクへの通り道であるレーンに寄せつけなかった。

「レブロンがいつも切り込んでくるレーンを封じ、彼に対して非常にいい仕事をした。我々5人がやっていることを理解し、ゲームプランに忠実に従った」とダンカンは作戦成功を喜んだ。

今季のレギュラーシーズンではキャバリアーズに2敗したスパーズだが、この第1戦ではレブロンより常に一歩先を行くように見えた。レブロンが左にカットすれば封じ、右に行こうとしても直ちにそこに行って止めた。レブロンが残り6分54秒に初のアウトサイドショットとなった3ポイントを決めたときには、スパーズは74-59と15点差をつけていた。

そのときまでに、スパーズは既にキャバリアーズドとその若きスーパースターの息の根を止めていた。

「レブロンはヘビの頭なんだ。だからその頭を切り捨てる必要があった」と、スパーズのフォワード、ロバート・オーリーは語った。

31歳のダンカンは派手なプレイをしないので、時に退屈と言われるが、いつもやっている支配を完璧にやってのけた。

ビッグ・ファンダメンタルという愛称を持つダンカンは、オープン・ジャンパーを成功させ、絶妙なピックでチームメイトをフリーにさせ、いつもの様にキャバリアーズのフロントラインを切り崩した。そしてチームは、熱烈なファンの絶え間ない‘ゴー、スパーズ、ゴー'という掛け声をバックに奮い立った。

またパーカーもエンジン全開となった。スピードを身上とするポイントガードは、ラリー・ヒューズ、レブロンを抜き去り、イージ・レイアップを決めていった。

「うちは何とかしてパーカーを抑えるディフェンスをしなくてはいけない」とヒューズも調整を迫られた。

そしてレブロンにとっては、これ以上ない厳しいゲームとなった。

最初の8本のショットを失敗した後、レブロンはスパーズの密集した中を突進して第3Q残り7分15秒に初ゴールとなるスクープショットをようやく決めて、41-46と5点差に追い上げた。

しかしスパーズはボウエンが3ポイントで応戦し、マヌー・ジノビリーもまたも長距離砲、ダンカンからのパスを受けたパーカーもレイアップを決めて、直ちに56-47と9点差とした。次のボール保持では、パーカーがインサイドにドライブインしてレイアップを決めたが、ボールはリムの上に数秒留まったうちネットをくぐるラッキーショットとなった。

スパーズは第3Qを24-14と圧倒し、64-49と15点リードして第4Qに突入。オーリー、ジノビリーが3ポイントの雨を降らせて、残り8分50秒には70-52と18点差をつけた。

最後、レブロンも2本の3ポイント、ルーキーのダニエル・ギブソンも3本のジャンパーを決めてチームハイの16得点をあげて必死に点差を詰めようとした。だがその終盤の反撃までのチームのシュート成功率が40%以内に抑えられており、敵わなかった。

「向こうは終盤レイアップやイージーショットを決めて追い上げてきたが、第2戦ではそうはさせない」とダンカンは続けた。

レブロンは残り45秒には下がり、意気消沈してベンチの椅子に座った。ファイナルデビュー戦は恐らく忘れたい試合になっただろう。

「レブロンは非常に苦戦した。スパーズはペイントを封じ、うちはレブロンとピック・アンド・ロールをしようとした。だが何とかペイントに辿りついても、向こうは1人ではなく、2人、3人とあててきて、決めることができなかった」とキャバリアーズのマイク・ブラウンコーチは嘆いた。

フランチャイズ37年の歴史で、初のファイナル進出を達成したキャバリアーズは、コートに出る前にトンネルの近くでハドルを組んだ。レブロンとチームメイトは、トレーニング・キャンプ初日から口にしてきた言葉を繰り返した。

「ワン、ツー、スリー、チャンピオンシップ」と声を揃えて叫んだ。

しかしすぐに、優勝にたどり着く道は非常に険しいという現実に直面した。

スパーズはウェスタン・カンファレンス・ファイナルでユタ・ジャズを下した後、1週間プレイしていなかったが、錆びつきは序盤から全く見られなかった。パーカーとダンカン2人で第1Q最初のチームの16得点中14得点をあげ、最初の9本のうち7本のショットを決めたスパーズが、20-15とリードして第2Qに突入した。

レブロンがバスケットに向かう度に、スパーズはディフェンダーを増やした。あるドライブでは、ヘッドバンドをダンカンにもぎ取られた。11月のレギュラーシーズンの初戦で、レブロンに自分の上からダンクを決められて負けたダンカンは、7ヵ月後にようやく雪辱を果たしてイーブンとした。

3度のファイナルMVPに輝くダンカンは、4度目の優勝の舞台に短くカットしたばかりの髪型でアリーナに到着したが、それはやるぞという決意の表れだった。だがリーグ史上自らがどの辺りに位置するかとか、チームが王朝レベルに上昇するかという話は、気が進まないようだった。

だがこの第1戦が今後の何らかの兆しとなるとすれば、スパーズはリーグの強豪の1つとしてすぐに認識されるかもしれない。勿論レブロンがバスケットに近づく方法を見つけるか、ジャンパーが落ち始めるということがなければという話だが。

「今日打った多くのショットは、いつもなら決めている」とレブロンは話した。「だがあのようなことは起こるものだ。今日はそういう夜だった。だが1試合で敗退の決まるNCAAのトーナメントではない。我々はチームを立て直して一丸となって第2戦に臨む」と復活を誓った。 1984年から第1戦を制した23チームのうち17チームがシリーズを制したという記録があるが、レブロン&キャバリアーズがその記録を打ち破ることができるだろうか。スパーズの鉄壁のディフェンスを切り崩す方法を、直ちに模索しなくてはいけなくなった。第2戦はわずか3日後である。



第1戦:SAS 85, CLE 76 | Recap (/) | Video
第2戦:SAS 103, CLE 92 | Recap (/) | Video
第3戦:SAS 75, CLE 72 | Recap (/) | Video
第4戦:SAS 83, CLE 82 | Recap (日/) | Video
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