D. Clarke Evans/NBAE/Getty Images
第2戦、2人で53得点をあげて勝利をもたらしたティム・ダンカン、トニー・パーカー
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サンアントニオ、6月10日:
サンアントニオ・スパーズには、スーパースターのセンターと、スピーディーなポイントガードと、スーパーサブ(控え)がいる。NBAの他のどのチームも持っていないビッグ・スリーを擁しているのだ。
そしてその3人の奮闘で、4度目の優勝にあと2勝に迫った。
トニー・パーカーが30得点、マヌー・ジノビリーも25得点、ティム・ダンカンも23得点をマークし、スパーズが最初の3クォーターと第4Qの半分、風格すら漂うバスケットボールを展開してクリーブランド・キャバリアーズを圧倒。ファイナル第2戦を103-92と制し、2勝0敗とリードした。
スパーズは考えうるあらゆる面で優勢に進め、一時29点ものリードを奪った。だが第4Qに少し気を緩め、キャバリアーズに猛反撃を許して8点差にまで追い上げられた。しかし最後スパーズが止めを刺して逃げ切った。
「だから20点差なんていうのは時には嫌なんだ。だが文句は言わない。勝ったのだから」とパーカーは喜んだ。
オフェンスの波に乗ったスパーズは、ディフェンスでもがちがちに締め上げ、前半には28点差をつけてキャバリアーズを圧倒した。フランチャイズ史上初のファイナル進出を果たしたキャバリアーズも、必死で追い上げたが、時既に遅しだった。
「スパーズはペダルを少し緩めたんだと思う」とキャバリアーズのセンター、ジドリューナス・イルガウスカスは言った。
スパーズのビッグ・スリーのダンカン、パーカー、ジノビリーの3人が前半、キャバリアーズ全体の得点を10上回る43得点とスパーク。両チームがAT&Tセンターのコートをハーフタイムに下がるときには、アリーナのアナウンサーのスタン・ケリーは、「スパーズが結束して襲いかかった」とキャバリアーズに追い討ちをかけるようなコメントで前半の24分間を締めくくった。
また、1人のファンは「レブロンを出せ」というボードを掲げていた。
試合後、意気上がるスパーズファンは、「スウィープ、スウィープ」と叫びながら、アリーナの通路を進んだ。
レブロンはファイナル初戦では14得点に抑えられたが、第2戦ではチームトップの25得点を記録した。だがキャバリアーズのスーパースターは第1Q序盤にファウルトラブルに陥り、そのクォーターは最初の2分55秒しかプレイできず、スパーズが大量リードを奪うのをベンチで見るしかなかった。
だがハーフタイムには25点、第3Q終了時にも27点差をつけられたキャバリアーズは、第4Qに22-4と大反撃に出て、レブロンの3ポイントプレイで残り4分53秒には87-95と8点差に追い上げた。その数分前にはもう終わったと見られたチームが、目を見張る驚くべき逆襲を見せた。
しかし大差に気が緩み、恐らく興味を失っていたウェスタン・カンファレンス・チャンピオンは、ほとんどいつもやる反撃に出た。そしていつものように厳格なグレッグ・ポポビッチコーチは、チームの全体的な努力には満足はいかなかった。
「そうだ、うちは3クォーターはいいプレイをしたんだ」と語り、「我々は勝利をものにし、それには興奮している」と勝利に安堵の表情を浮かべた。
8点差に追い上げられた後、パーカーがジャンパーを決めてキャバリアーズの反撃を止めたが、ルーキーのダニエル・ギブソンがドライブからレイアップを決めて89-97と再び9点差に詰めた。しかしジノビリーが値千金の3ポイントを沈めて、ギブソンからファウルも誘って4点プレイとし、残り2分24秒には101-89とした。
「あれにはやられた。マヌーのとんでもないショットだった」とキャバリアーズのマイク・ブラウンコーチも舌を巻いた。「マヌーはうちの若いギブソンを誘うように、まっすぐ寄りかかって来た」
その後ギブソンが3ポイントで応戦し、また9点差に追い上げたが、ブルース・ボウエンの3ポイントミスのリバウンドを取ったダンカンが、インサイドでレイアップを決めて窮地を救った。スパーズは第4Qを14-30と圧倒されたが、何とか逃げ切った。
「向こうが反撃に出ることは分かっていた。キャブズはNBAのチームであり、レブロン・ジェイムスがいる。第4Qの彼らのプレイはすごかった。大反撃を許したが、うちは最後2回止め、勝利をものにできた」とパーカーは笑顔を見せた。
市場の狭いスパーズはNBA史上の強豪が語られるときには、しばしば見落とされる。だがあと2勝すれば少なくても4回の優勝となり、ボストン・セルティックス(16回優勝)、ロサンゼルス・レイカーズ(14回)、シカゴ・ブルズ(6回)の仲間入りが果たせる。
「4戦で4勝」というのが最近のファイナルでのスパーズファンの間でおなじみのキャッチフレーズになっているが、スパーズはあと一歩まで近づいた。
「これで2勝した。ホームコート・アドバンテージを守ることができた」とジノビリーも喜んだ。
第3戦は12日(火)の夜、クィッケン・ローンズ・アリーナで行われる。ファイナルゲームが未経験のキャバリアーズだが、4クォーターすべてで一丸となって確固としたプレイをしなければ、2敗して終わる可能性がある。
「スパーズは予想していた通りの猛攻に出た。またあらゆるルーズボールをものにした。我々が20点ビハインドと知る前に、うちは試合中ずっと背中に45kgくらいの袋を背負って坂を走って上っているような感じだった。とにかく圧倒された。我々よりハードなプレイをしている」とイルガウスカスはスパーズの強さについて語った。
キャバリアーズのベンチに座り苛立つレブロンは、スパーズが40分間テキサスの竜巻のように猛威を続ける中、マイク・ブラウンコーチの方に向かって何か叫んだ後、額を手でこすった。
一方、スパーズの小さなフランス人、パーカーは第1戦に続いて目覚しい活躍をした。
キャバリアーズの選手がショーツをはいた塑像のように立っているように見えるほど、パーカーはディフェンダーを自在にかわして20本中13本のショットを成功させた。第3Qには30得点のうち10得点をあげて、フィアンセのエヴァ・ロンゴリアとスパーズファンを喜ばせた。だがまだ彼らはパレードの用意は何もしていないと伝えられる。
2005年のファイナルでは、スパーズはデトロイト・ピストンズとの最初の2戦で2勝したが、その後ピストンズの反撃にあい、優勝するまで7戦を強いられた。
「覚えているよ。あれには本当に大変だったんだ。願わくば、あのファイナルに出た選手たちが、あの経験から学んでいて欲しいと思う」とジノビリーは話した。
今季のカンファレンス・ファイナルでピストンズに0勝2敗とされた後4連勝して勝ち上がったキャバリアーズには、昨シーズンのファイナルは慰めになるかもしれない。マイアミ・ヒートはダラスでマーべリックスとの第1、2戦を落としたが、フロリダのホームに戻って3連勝を飾り、再びダラスで勝利して初の優勝を飾った。
「我々は絶対に今でも自信を持っている。前にも0勝2敗とされたことがある。今日の第4Qのあの集中力を取り戻して、第3戦に繋げていく方法を見出さなくてはいけない」とレブロンは第3戦の必勝を誓った。
キャバリアーズではギブソンが15得点、ドリュー・グッデンも13得点、サーシャ・パブロビッチも10得点をあげたが、フリースローをチーム全体で29本中わずか19本しか決めることができなかったのが足を引っ張った。また足底筋を痛めているポイントガードのラリー・ヒューズが、20分のプレイで無得点に終わったのも響いた。
レブロンが第1Qベンチに下がった間12点リードを奪ったスパーズは、第2Qにはジノビリーの3ポイントで17点差に広げた。パーカーが3ポイントプレイに続いてレーンを突進してレイアップを決め、残り5分44秒には45-26と19点差とした。
前半残り30秒にもパーカーが5mのジャンパーをねじ込み58-30とした。その頃にはアメリカの大半のファンは恐らく既にテレビの人気ドラマにチャンネルを変え、主人公がやられるかどうか、最終回を見ていただろう。
その番組のトニーはやられなかったが、キャバリアーズは粉砕された。
試合前、シルバーと黒の服を着たファンは、南テキサスの蒸し暑い夜、マリアッチバンドの演奏に合わせて、"Go, Spurs, Go''と繰り返して唱えながら、アリーナに入った。その声は試合がない日もアラモ・シティの通りで聞かれるほど、街全体で盛り上がっていた。
何人ものファンが、1999年、2003年、2005年の優勝トロフィーが飾られた前で写真を撮っていたが、そこには4つ目のトロフィーを並べる十分な場所があった。今のスパーズは落ち着いてそのトロフィーを獲得するように見える。
一方、クリーブランドのキャバリアーズのホームでは、14,000人以上のファンがハイビジョン映像で第2戦を見ていたが、0勝2敗とされたチームが戻って来るのを楽しみに待っている。初のファイナルゲームを目にするファンの熱烈な声援を後押しに、キャバリアーズがピストンズ戦で見せたような素晴らしいプレイで第3戦をものにできるだろうか。0勝3敗とされれば、優勝することはほとんど不可能なだけに、第3戦の重要性は両チームともに良く分かっている。勝負の女神はキャバリアーズに微笑むのか。それともスパーズがまたも圧倒するのか、2日後のゲームは優勝の行方を占う大事な試合となる。

















NBA Access with Ahmad Rashad
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