Nathaniel S. Butler/NBAE/Getty Images
チーム最多の17得点をあげ、キャバリアーズを追い詰めたトニー・パーカー
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クリーブランド、6月12日:
外見より中身が重要−それがサンアントニオ・スパーズのやり方だった。
アウェイでも情け容赦ないスパーズが、ファイナル第3戦、クリーブランド・キャバリアーズを75-72と退け、37年間もNBAファイナル開催を待ちわびたクリーブランドのファンの望みを打ち砕いた。スパーズはこれで4度目の優勝にあと1勝とした。
ディフェンスの名手、ブルース・ボウエンがスパーズの予想外のオフェンス面でも活躍。チームはいつものスパーズらしからぬプレイを続けたが、何とか勝利をものにし、3勝0敗と王手をかけることに成功した。
NBA史上0勝3敗から勝ち上がったチームは皆無で、キャバリアーズがそれを覆す初のチームになる見込みはなさそうだ。だが1999年以来4度目のタイトルを目指すスパーズにとって、ファイナル初のスウィープ(4戦無敗)で優勝する可能性が出てきた。
「素晴らしい事だ。うちはいいプレイはしなかったが。このような厳しい環境のアリーナで勝利し、あと1勝となった」とガードのマヌー・ジノビリーは喜んだ。
トニー・パーカーが17得点、ティム・ダンカンも14得点をあげたが、第2戦で25得点をあげたジノビリーはわずか3得点に終わった。だが最後10.4秒間にすべてフリースローであげたその3得点が、キャバリアーズを封じる大きな得点となり、タオルを振って熱烈な声援を送り、ファイナルの試合を初めて迎えたキャバリアーズのファンの望みを切り裂いた。
チームトップの25得点に8リバウンド、7アシストを記録したレブロン・ジェイムスが、残り1秒に放った3ポイントを決められず、キャバリアーズのシーズンを延長を望むチャンス、そしておそらく最後の望みも潰えた。
最初の2戦でわずか計9得点に終わったボウエンが13得点、ブレント・バリーも3本の3ポイントすべてを決めたスパーズは、サンアントニオの美しいリバーウォークで優勝パレードを準備してもいいだろう。
「何も変わっていない。あと1試合勝つ必要がある。それだけだよ。だが次の試合はキャバリアーズもスウィープは避けたいだろうから、必死で向かってくることは分かっている」とダンカンはスパーズのお祝いムードに釘を刺す。
スパーズは14日(木)夜に開かれる第4戦に勝てば、5年で3度目のタイトル獲得となり、ファイナル史上9度目のスウィープでの優勝となる。4回以上の優勝を飾るボストン・セルティックス、ロサンゼルス・レイカーズ、シカゴ・ブルズの強豪の仲間入りを果たすことができる。
壮絶な試合となった第4戦は、1999年にスパーズがニューヨーク・ニックスに80-67と勝った試合に並ぶNBA史上2番目の最少得点ゲームとなった。
クリーブランドのフランチャイズを弱冠22歳で牽引してきたレブロンだが、このシリーズでは救世主になれてはいない。
スパーズの堅固なディフェンスの隙をついてドライブしたレブロンは第4Qに12得点をあげ、デトロイト・ピストンズとのイースタン・カンファレンス・ファイナル第5戦で見せたようにゲームを支配する活躍に期待がかかった。
だがレブロンのレイアップの何本かはリムに嫌われ、チームメイトからの援護もほとんど得られなかった。キャバリアーズはチーム全体で19本中わずか3本しか3ポイントを決められず、スパーズらしからぬプレイをした隙をつくことができなかった。
「第3戦は普通最も厳しい試合だ。そして第4戦は完全に違うチャレンジとなる。相手には死に物狂いの試合となる。もうあとがないからだ」とダンカンは第4戦について語った。
試合最後の局面、レブロンが連続7得点と奮闘し、第4Q残り1分22秒のレイアップで10点差を67-69と2点差に追い上げた。第1、2戦で圧倒的に支配したパーカーが3ポイントで応戦し5点差としたが、サーシャ・パブロビッチがチーム2本目となる3ポイントをようやく決めて、残り48.1秒には70-72と再び2点差に詰めた。
追い詰められたレブロンが今できることは、スパーズのスウィープを阻止するだけとなった。1999年、2003年、2005年に優勝したスパーズは、あと48分間プレイすれば、2007年のトロフィーを追加できる。奇数年はすべてスパーズの年になっているようで、今年も例外ではなさそうだ。
パーカーのターンオーバーを、キャバリアーズはそれをうまく利用できなかった。プレイオフ序盤にあまりにも自分でショットに行かないのでアンセルフィッシュと批判されたレブロンは、"Wild Thing,'' の愛称で呼ばれるモップのような髪型のアンダーソン・バレージョにパスを回した。だがバレージョは残り10.4秒に、ダンカンを相手にショットを打ったが、決めることはできなかった。
レブロンはパスが戻ってくるのを期待していたようだが、戻ってこなかった。
「アンディーから勿論戻ってくると思った。だが彼はいい動きをした。彼は狙って打とうとしたのだが。自分はもっと良く見えるところで打ちたいと思ったが、あれはただコミュニケーションがうまくいかなかっただけだ」とレブロンは振り返った。
ジノビリーがファウルされ、1本目のフリースローを失敗。だが2本目は成功させて3点差とした。レブロンが再度リムに切り込んでレイアップを決めて1点差に詰めたが、再びファウルされたジノビリーが、今度は2本ともフリースローを決めてスパーズ最後の得点とした。最後レブロンが打った3ポイントは決まらず、アリーナは静まり返った。
キャバリアーズは第3戦、ポイントガードをラリー・ヒューズに代えてルーキーのダニエル・ギブソンを先発に起用し、左足を痛めているヒューズはスーツ姿でプレイしなかった。このプレイオフでスターとなったギブソンだが、最高の舞台であまり期待に応えられなかった。
ギブソンは10本中1本しか決めることができず、5本の3ポイントすべてを失敗。ピストンズとの第6戦で5本全部の3ポイントを成功させて、イースタン・カンファレンス優勝をもたらした活躍の再現はならなかった
「ショットを決められなかった言い訳はしない」とギブソンはコメントした。
キャバリアーズではジドリューナス・イルガウスカスが12得点、18リバウンド(うち10はオフェンス・リバウンド)と奮闘。チームはホームで3連勝して何とか7戦シリーズに戻したいと願ったが、叶わなかった。
反対に、スパーズがあと一歩で優勝というところまで来た。
両チームとも前半は、ダンカンとレブロンの両エースが3ファウルでベンチに長時間さがる歯がゆいが展開を続いた。
レブロンはバスケットの近くで疑問の残るプッシュをコールされ、ファールカウントが3つに。その直後、ダンカンもイルガウスカスがレーンからショットを決めた際に腕を払いのけ、3つ目のファウルの笛を吹かれた。
キャバリアーズはその後、スーパースター不在ながら8点リードを奪った。だがダンカン不在のスパーズもバリーとロバート・オーリーが3ポイント、パーカーもティアードロップ・フローターを1本決めて、40-38と2点リードで前半を折り返した。
足の裏を痛めているヒューズは、テキサスでは粉塵の悪魔のごとくAT&Tセンターのフロアーを突進したパーカーに抜かれた。だが代わりに起用されたギブソンは、スパーズのポイントガードを第2Q中盤まで無得点に抑えるいいディフェンスを見せた。
レブロンはイースタン・カンファレンス・ファイナルでピストンズのホームで0勝2敗とされた後にしたように、今日もホームアリーナに試合開始3時間以上も前に着いてシュート練習をした。
自身の人気の黒の"Witness''(レブロンのプレイの証人となる)Tシャツと、シルバーのスエットパンツ(スパーズカラー)を着たレブロンは、3ポイント、ミッドレンジ・ジャンパー、フリースローを30分間繰り返し打って、いい汗をかいた。
「我々にとって、この試合は絶対に大事なゲームだ。シリーズの方向を変えるか、あるいは不可能になるか、どっちかだ」とレブロンはロッカーの前で試合前に話した。
だが3連敗を喫して不可能に近づいたのが、キャバリアーズが直面する現実となった。今年のドラフトで全体1位指名が予想されるグレッグ・オデンが観戦に来ていたが、2003年ドラフト全体1位指名の先輩、レブロンには、初のファイナルは試練のときとなっている。

















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