今日の午前12時51分、レブロン・ジェイムスに二人目の男の子が生まれた。出産に立ち会ったというレブロンは、寝不足のままアリーナに。
Jesse D. Garrabrant/NBAE/Getty Images
立ちはだかった壁は相当に厚かった。敗戦を糧にキングはファイナルへの再帰を誓う。
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チームメートのラリー・ヒューズは言った。
「これは、“何か"かもしれない。新しい生命が、世界にもたらされた。我々にも、新しい生命を与えてくれるのではないか」
午後9時。試合開始が迫り、クリーブランドの街にもようやく夜の帳が降りた。チケットを持たない人は、アリーナ前のゲートウェイプラザという小さな公園から声援を送る。街のスポーツバーには、当然のように人が溢れた。
だが・・・。
試合は、序盤からスパーズペース。一方的ではないが、ジワリジワリと、キャブスを引き離す。前半を終えて、39-34。シリーズのMVPを獲得したトニー・パーカーが前半だけで15点を挙げて、チームを牽引した。
大きな差ではないのに、それ以上の差を感じる展開。第3Qが終わって60-52となると、観客席は静まり返り、諦めムードも漂った。
ただ、猛攻が始まったのは、第4Qの開始と同時だ。
第4Q、キャブスは連続11得点を挙げて逆転。一方、スパーズは残り6分33秒でダンカンがフックショットを決めるまでミスを重ね、5分半も得点できなかった。
そんなとき、スコアボードには、「BELIEVE」の文字が踊り、ファンの目を見れば、潤んでいる。そして、「今日こそは」という強い願いが、そこに表れていた。
だが残り4分から、スパーズが“らしさ"を発揮する。
残り4:05でジェイムスが3ポイントシュートを外すと、リバウンドを奪ったのは、ダンカン。この後、マヌー・ジノビリがシュートを放つも失敗。しかし、またもスパーズがリバウドを奪い、その後、ブルース・ボウエンとダンカンがそれぞれシュートを外したが、やはり、スパーズがその二つのリバウンドを執念でもぎ取った。
結局、残り2分29秒にファブリシオ・オベルトがシュートを決めるまで、スパーズは約1分半も責め続けたことになる。
ジノビリ、ダンカンが揃って、「あれは大きかった」と振り返れば、マイク・ブラウンヘッドコーチは、「あそこで、ガソリンを使い切ったかもしれない」と、スパーズのしぶとさを認めるしかなかった。
それでも、もう一度キャブスにはチャンスがあった。
残り1分51秒、レブロンが3ポイントシュートを決めて、5点差に詰めよる。その次のポジションでは、マヌー・ジノビリーの3ポイントシュートが外れて、レブロンが自らオフェンスリバウンドを奪った。しかし、「さあ!」というところで、レブロンの手からボールが離れっていた。そしておそらくファイナル初勝利も・・・。
Nathaniel S. Butler/NBAE/Getty Images
レブロンへの依存、キャブスが脱却しなければいけない部分は多い。しかしファイナル進出という事実はチームの財産になった。
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ジェイムスは、第4Qの残り9分、差を1点に詰めたところで、やはりパスされたボールから目を離し、ターンオーバー。このときも客先からは、大きなため息が漏れたが、2つ目のターンオーバーでは、多くのファンが顔を覆い、下を向く。これがきっかけで、スパーズが差を7点に広げると、アリーナを後にする人があった。
ブラウンHCは、「疲れていたかもしれない」と、夫人の出産を含めての忙しさを匂せてレブロンをかばったが、本人がそれを認めるはずもない。
「そうは思わない・・・」
最終スコアは1点差だが、最後はファールゲームとなり、スパーズ4度目の優勝のカウントダウンとなった。
残り1.9秒でジノビリが2本のフリースローを決めると、4点差。これで試合は決まり、デイモン・ジョーンズが最後の3ポイントを決めた瞬間に、試合終了のブザーが鳴っている。
コート上では、間を置かずして、優勝セレモニーが始まった。
そのとき、クリーブランドのファンがどんな反応を見せるか興味があったが、彼らの多くは、泣きながら拍手を送っていた。
スパーズに対する賞賛というより、キャブスに対して、「1年間ありがとう」という、感謝の拍手。そして、涙だった。
一方で、レブロンはセレモニーをどんな気持ちで見つめていたのか?
彼はこう言った。
「見なかった。(コートを去る時)振り返らなかった。見たくなった・・・」
シリーズのターンオーバーが23個。FG%は、35.6%。思うようにさせてもプレーさせてもらえなかった悔しさだけを噛み締めて、彼はコートを後にした。
















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